大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(あ)1970 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人中村又一の上告趣意第一点ないし第三点は、単なる法令違反、

事実誤認の主張に帰し刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(所論Bに対する搜査

官の取調べが苛酷であつたとしても、そのことから直ちに所論の各供述も不任意に

なされたものとみなければならねわけのものではない)。同第四点は違憲をいう点

もあるが実質は量刑の非難に帰しこれまた上告適法の理由にはならない。(犯情の

類似した犯人間の処遇に差異があるからといつて憲法一四条に違反するものでない

こと及び公務員の収賄を処罰することを定めた刑法の規定が憲法一四条に違反する

ものでないことは、いずれも当裁判所の判例とするところである。昭和二三年(れ)

四三五号、同年一〇月六日大法廷判決、集二巻一一号一二七五頁。昭和二三年(あ)

二二一号、同三四年一二月九日大法廷判決参照)

被告人Cの弁護人加久田清正の上告趣意は違憲をいう点もあるが、実質は単なる

訴訟法違反、事実誤認の主張を出でないものであり、刑訴四〇五条の上告理由に当

らない。(被告人Cの所論供述調書、特に同人の職務に関する供述記載に任意性あ

りとし、これを証拠とした原判決の理由は首肯できなくはないし、右供述調書を除

外しても、原判決は他に幾多の証拠を挙示して被告人Cの判示収賄事実を認定して

いるのであるから、この点に関する所論は理由がない)なお判例違反をいう点は、

その判例を具体的に掲げていないから不適法である。

被告人Cの弁護人森虎男の上告趣意第一点ないし第三点は違憲をいう点もあるが、

実質は単なる訴訟法違反、事実誤認の主張に帰するから刑訴四〇五条の上告理由に

当らない。(所論の訴因と原判決認定の事実とは、その基本的事実関係を同じくし

ているし、訴因の変更をせずに所論判示事実を認定しても被告人の防禦に実質的不

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利益を及ぼすとは認められない。被告人は一審以来判示ストーブを受け取つた時期

及び趣旨について争い、これらを中心として本件につき攻防が尽されているばかり

でなく、原判決の如くに認定しても適条及び刑に変更はないから原判決には所論の

違法はない。なお所論供述調書の任意性を疑うべき証跡は記録上発見できない)

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三五年四月一四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 高 木 常 七

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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